死人に口なし、ふとそんな言葉が頭を過ぎる。嗚呼、敬愛 するマティスよ、あなたの魂は今何処。。
本日、マティス展を東京都美術館でみた。けれど、見終わ ってどうもしっくりこない。感覚的に目に肌に飛び込むマ ティス作品の良さは相変わらずなのだが、この空間における展示演出そのものに違和感があるのだ。かつてNYのMOMAでマティス回顧展を見た時の衝撃は今でも脳裏に刻まれている。晩年の切り絵の展示は白壁に自然光に照らされてる風で、まさにカタルシス。来るべき場に来た、と自然と、涙が溢れ出た。 今回、どうしても作家の歴史と制作経緯が羅列にしか思えず、観る人の心をどんどん解放させ軽やかにしていくマティス本来の作品の力が、美術館という箱にむしろ閉じ込められ封じられてしまったかのような印象を受けたのだ。
満員御礼の館内。大作家の作品は人を呼べるが、大家に、美術館という権威に、あぐらをかいてないか!? そこに愛はあるんか。
とはいえ、久しぶりに接した生マティス作品、不満残るも、良いものは良し☆